2016年4月29日に広島県廿日市で開催された ASTC アジアトライアスロン選手権パラトライスロンに出場し、PT4クラスで4位になりました。

たくさんの応援ありがとうございました。そして、スイムの練習環境を提供していただいた岡崎竜城スイミングクラブ様、バイク・ホイール・ウェットスーツなどを提供いただいた株式会社ポディウム様、ラン用シューズでお世話になったフライトスポーツ様に心より感謝いたします。

パラトライアスロンは、PT1(車椅子利用)、PT2(立位/重度)~PT4 (立位/軽度)、PT5(視覚障害)のクラス分けがあり、クラシフィケーションの診察を受けてからどのクラスになるか、決定する。クラシフィケーションの結果次第では、どのクラスにも入れず、出場できない選手もでてくる。

レース前日、初めてのクラシフィケーションの診察を受けるため会場に着くと「競技で使用するバイク、義足、クラッチ(松葉杖)」を持参するように言われ、クラシフィケーションの部屋まで運び入れる。

クラシフィケーションは、英語の対話なので、JTU(Japan Triathlon Union:日本トライアスロン連合)担当者に通訳を依頼し、一緒に部屋に入る。診察をするのはITU(International Triathlon Union:国際トライアスロン連合)の外国人の男女二名だった。「なぜ義足になったのか」「トライスロン歴」「他のスポーツ歴」など聞かれたあと「その場でジャンプして」「ラン用義足で走ってみて」と言われたので部屋の中を軽く走ってみると、「It’s beautiful」と言われ嬉しかった。約40分の診断の結果、PT4クラスへの出場が承認され、ホッとした。

今大会は、トランジションエリアが1と2の2ヵ所に分かれており、ラン用義足、バイク用(日常用義足)の2個しか持っていないため、スイムアップのプレトランジションからトランジション1までの移動をクラッチ(松葉杖)で移動することにしたが、もうひとつ義足があればクラッチ(松葉杖)は使用せず大会に挑んでいたと思う。

レース当日、PT4のスタートが13時25分だったので、午前中は市民プールで泳いでから会場に入った。

トランジション2に、ラン用義足とシューズを置き、バイクでトランジション1に移動する。トランジション1に着くと、「昨日より水温が下がり冷たい」と教えられた。念のため急きょホットクリームを塗る。

スイムのスタート前、目の前に居た中国人選手が腕を回す姿を見て「この選手スイマーだ」と直ぐに分かった。スタート位置に並ぶと、左側に義足の鉄人古畑選手、右側に中国人スイマーに挟まれていた。水温は 16°Cと冷たく、左足を海水につけた瞬間に、2013年横浜でパラトライアスロンに初出場した時(水温17°C)を思い出した。横浜ではスイム750m に32分もかかって最下位だったが、「今日は1位でスイムアップするぞ!」と気合いを入れ、海に入った。

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「On your mark !」とスタートの合図が聞こえ泳ぎだす。オルカ アルファ(ウェットスーツ)は、冷たい海水がウェットスーツ内に入ってくることは無く、体温低下が防ぐことができた。またキャッチの感覚すごく分って両サイドの二人から前に飛び出すことができたが右側の中国人スイマーがどんどん前に進んで行く姿がヘッドアップする度に見え、やがて波間に消えていった。

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第1ブイの手前で、呼吸する度に左側から上がってくる選手が見える。古畑選手が来た。古畑選手の後ろに着いて泳いでいたが、少しずつ離され 1 人で泳ぐことになり、13分でスイムを終えた。

この日は風があり、波もあったが、広島に入ってから毎日市民プールで中高生水泳部が練習していた横で波を受けながら泳いでいたので、波は気にならなった。波間に入った時、ブイが見えなくなる事もあったが、前日の試泳でブイ以外の目標物を覚えていたので、第4ブイまでは上手く泳げたのだが、最後の第5ブイを大きく周ってしまい、少しタイムロスした。

スイムアップした時、プレトランジションエリアで古畑選手が義足を着け走り出す姿を見て 1 分の差がついたと思った。クラッチ(松葉杖)を取り歩きだすが、明らかに遅い。

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もうひとつ義足があれば、もっと早くバイクの所まで行けるのに・・・と、大変悔しい思いをした。そして、後ろから来た佐藤選手(手の障がい)にも軽く抜かれ、トラジッション1で4位になる。

バイクを押し、トランジション 1 を出て落ち着いてクリートをはめて走り出す。オルベア オルカ OMR(バイク)とカンパニョーロ ボーラウルトラ(ホイール)の高い性能のおかげでペダルがクルクル回る。風もあったが気にならない。コースの途中に登り坂があったが、失速することなく簡単に登れた。

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先行する古畑選手、佐藤選手、中国人選手の姿はまったく見えないが、周回コースのため、各選手とすれ違いざまに順位を確認する。

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古畑選手、佐藤選手とは差が開いていくことが分ったが、中国人選手とはすれ違った場所が同じだったので、差は開いていない。「次のランで追い上げるぞ!」と気合いを入れ、4位でバイクフィニッシュし、トランジション2へ入っていった。

バイクを降り、走ってバイクラックに前輪を差し込むものの上手く固定されず、バイクが動く。もう一度差し込むと固定された。バイクをきちんと固定しなければペナルティを課せられる(レース後確認すると、路面が傾斜していた)。ラン用義足に替え、シューズを履いて走り出す。

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ランコースに出た瞬間、左足の脹脛(ふくらはぎ)が攣りそうになる。「ここで攣ってくれるな!」と心の中で叫ぶ。少しペースを落とし 100m 位走ると攣りかけた脹脛が回復してくれた。こんな経験は初めてだったが、上手く対応でき、今後のレースにも活かせそうだ。

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中国人選手とすれ違うが、スイムでつくった差が埋まらない。この差のままフィニッシュゲートへ入っていくことになり、4位となった。

レース翌日、中国人選手はパラリンピックに出場経験がある元競泳選手だと聞かされ、「昨日のあの泳ぎがパラリンピックレベルなのか」と痛感したが、自分もあのレベルの泳ぎは必ずできると確信している。

今大会では、スイムアップ1位と表彰台に上がる目標が達成できませんでしたが、明確な課題が見つかったので、新たな練習メニューで課題をひとつずつクリアーし、来年の目標である世界選手権に出場するため練習に励みます。

次の大会は、6月26日(日) の第28回蒲郡オレンジトライアスロン(国内大会)に出場します。

現在3連覇中であり、4連覇できるよう頑張りますので、一層の応援をよろしくお願い申し上げます。

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【遠征スケジュール】

・27 日
8:00 岡崎出発 15:30 廿日市 安芸グランドホテル着 16:30~17:30 クラフィシケーション
コース下見 18:30 呉コンフォートホテル着
19:00 スイムトレーニング(呉市民プール) 21:00 夕食 22:30 就寝

・28 日
6:30 朝食 8:00 バイク・スイムトレーニング(呉市民プール) 廿日市移動・コース下見・昼食
13:00 選手受付・競技説明会 15:30 スイムコース試泳 18:00 呉コンフォートホテル着
19:00 夕食 21:00 就寝

・29 日
5:30 バイクアップ 6:30 朝食 7:00 廿日市移動 8:00 ランアップ・スイムトレーニング(廿日市民プール)
10:00 会場着(レース用品の確認・T2準備・応援者合流・補給食など)
12:30T1スタート地点移動 13:30PT4 男女スタート 15:30 食事 18:00 呉コンフォートホテル着
(片づけ 写真チェックなど) 20:00 夕食 22:00 就寝

・30 日
6:00 朝食 6:30 チェックアウト呉発 8:00 廿日市レース会場着
8:30~15:30 ジュニアエリート日本代表レース観戦 15:30 廿日市発~22:00 桑名着・解散

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